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アジャイル読書会 Pre回
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:日時: 2011/05/28 10:00〜12:00
:場所: 愛媛大学
:参加者: 5名

内容
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何を期待してきましたか?
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- (アジャイルで)どういういいことがあるかを知りたい
- 具体的な例を知りたい
- 詳しいアジャイルの中身を知りたい
  - 本は当たったけど、他の本を読んでいたのでまだ読めていない

アジャイルプラクティスについての概要説明
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懸田より、アジャイルプラクティスという本の概要説明をした。

20世紀末、「アジャイルな開発」という言葉がまだない時代に、「Pragmatic Programmer(邦訳:達人プログラマー)」という現場開発者が学ぶべき、実践的な習慣を記した書籍があった。その本の著者はAndy HuntとDave Thomasと言い、後に「アジャイル宣言」が生まれた時に最初に署名した中の二人である。

アジャイルプラクティスは、実質このPragmatic Programmerの続編に当たる本である。内容は45つのアジャイルな開発者が実践すべき項目が具体例と共に紹介されている。この本の面白いところは、各実践の中に「天使の言葉」と「悪魔の言葉」という2つの言葉が紹介されている。まず「天使の言葉」は各実践でなすべきこと(=理想とする姿、正しい姿)を天から囁いてくれる。一方、悪魔の言葉は、ついついその日その時の現場で「まぁいいか」と妥協してしまいがちな弱い自分(=悪魔)が囁く甘い誘惑の言葉だ。現場の開発者は多くの制約の中、この天使と悪魔の間に立ち、日々悩み判断し行動していく。各実践には「バランスが大事」という項目もある。これは単に何も考えずに「天使の言葉」に従って行動するのではなく、多くの制約の中でバランスをとりつつも、理想とする姿に向うために邁進するアジャイルな開発者の拠り所となるだろう。


「天使の言葉」を読む
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オーム社のサイトで公開されている「天使の言葉」 [1]_ は、本書の中の「天使の言葉」だけをピックアップして45個分紹介しているチートシートだ。まず読書会を本格的に始める前に、この「天使の言葉」を最初に眺めることで、本書が提供してくれる価値がわかり、その裏に潜む悪魔の言葉、更なる具体的な例などが知りたくなるだろう。

今回の読書会では9つずつ(=5ターン)毎に順番に「天使の言葉」を声に出して読んで行き、同意できる点、気になる点、不明点などを共有していった。1ターンに約30分費やしていった。天使の言葉の元になっている各プラクティスは、対象領域毎に分類されているため、その単位で読みすすめていってもいいだろう。

.. [1]: http://www.ohmsha.co.jp/data/link/978-4-274-06694-8/

ふりかえり
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参加者の一言感想をもらい、以下のような感想があがった。

* 経営も顧客第一とあり、開発者でもその思想が見えておもしろかった。
* 開発以外でも使えそうな内容だった
* 全部が全部「そうですね」と受けとめたくはない。
* 読書会は役に立った
* 会社にピックアップして壁に貼っておきたい
* 「物語るコード」というのがよかった
* 最初、「天使の言葉」とあって怪しかったが、「悪魔の言葉」もあってよかった。悪魔の言葉も読みたい。
* 時としては悪魔を選んでしまう時もあるだろうな。
* 読書会に参加するのは始めてなのでどうやるのかと思ってた
* 日々の業務に直結する内容だった
* 他の本より優先してアジャイルプラクティスを読もうと思った

次回以降について
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読書会の形式と内容について
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Q: 今回は「天使の言葉」にしましたが、アジャイルプラクティスの書籍本体に入りたいですか?
A: 書籍も読もう!

Q: 読書会の形式にはいろいろあるが、事前に読み込む形式と、今回みたいにその場で読んでいくやり方のどちらがいい?
A: 事前に読み込むのはなかなか時間がとれないので、その場で読む方法がいい

次回の予定
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2011/06/25(土) 10:00-12:00 愛媛大学

- 「天使の言葉」の37〜45
- 書籍に入る予定。